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イタチ ・ ノミ ・ ダニ ・ シラミ ・ トコジラミ ・ アリ ・ ムカデ ・ チャタテムシ ・ ヘビ

イタチ

ニホンイタチとチョウセンイタチなどがいます。イタチはトマコとも言われます。イタチは保護動物に指定されています。イタチはネズミ、小鳥などの動物を餌としたり、パンなども被害にあったりします。民家やスーパーなどに侵入し被害があります。民家では、ネズミを狙って屋根裏に侵入したりします。スーパーなどでは、食品を狙って侵入し加害します。

・ニホンイタチは、小型で毛が茶褐色です。

・チョウセンイタチは、大型で毛は黄色です。

ノミ

翅のない小型昆虫で、成虫は鳥類や哺乳類から吸血し、かゆくなります。ノミにより伝播される重要な疾病はペスト病(黒死病)で細菌の感染により発病します。自然界の保毒動物はネズミやリスなどです。
屋内で見られるノミとしては、ケオピスネズミノミ(インドネズミノミ)、イヌノミ、ネコノミ、ヒトノミなどがいます。

・ケオピスネズミノミは、ペスト病原菌を媒介する主要なノミで、ネズミ、人畜からも吸血します。世界に広く分布し、温度18~25℃、湿度80%以上で卵はふ化し、約1.5~2ヶ月成虫となり、成虫の寿命は約1ヶ月です。

・イヌノミは、主にイヌだが、ネコや人からも吸血します。雌成虫は約2.5mmで形態はネコノミと似ています。

・ネコノミは、ネコだけではなく、イヌ、ネズミ、人にも吸血します。ノミによる吸血被害はネコノミによる場合が多く、被害は夏季に多く発生します。卵期間は2~4日、幼虫期間は8~24日、蛹期間は5~7日です。

・ヒトノミは、人をたかる主要なノミですが、イヌ、ブタなどにも寄生します。あまりみられなくなってきてます。

ダニ

ダニは肉眼では見えないのが特徴です。ヒョウヒダニについて説明します。チリダニとも言いますが、よくアレルギーの元として知られています。幼虫、成虫、ぬけがら及び死骸等もアレルギーの元となります。掃除機でよく床やぬいぐるみ等を掃除することで退治できます。

シラミ

アタマジラミ、コロモジラミ、ケジラミについて説明します。

・アタマジラミは卵の幅が0.3mmで長さは0.8mm程でバラバラに毛髪に付着しています。卵の期間は約1週間でふ化した幼虫は8~9日に3回脱皮して成虫になります。成虫は1~2mmの体長で灰白色、全体に暗色の縁取りがあります。雌成虫は1日約4個、一生の間に約80個を産みます。アタマジラミは保育園、幼稚園や小学校低学年の間でよく発生しています。プールや共同の昼寝場でよく見られ、人から人にうつり駆除には時間がかかります。接触ばかりではなく、枕、寝具、タオルなどを介して分散します。駆除剤としてはスミスリンパウダーが知られていて、市販でも売られています。頭部にふりかけ、虱用のクシで頭を梳くと取れます。薬剤を使用したくないときは、ドライヤー(10分以上)を使用したり、クシで卵や成虫を梳くというやり方もあります。出来るだけ共同利用をさけたほうがいいです。

・コロモジラミは形態がアタマジラミに類似していますが、卵は衣服、特に下着の縫目などの繊維に付着します。卵の期間は約5日で、幼虫の期間は約10日です。成虫は2~4mmの体長で色彩はアタマジラミより明色で少し大きいです。産卵数も多く、雌成虫は1日約10個、一生の間に約270~300個産みます。コロモジラミの繁殖した下着は、煮沸すれば卵まで駆除できます。発疹チフスの主要な媒介昆虫です。最近では、アタマジラミとコロモジラミをあわせて、ヒトジラミとも呼ぶそうです。

・ケジラミは人の陰毛部に寄生し、主に性行為により感染します。形態はアタマジラミやコロモジラミと異なり、成虫は0.8~1.2mmと体長は短いが横幅があります。陰毛部の他に、胸毛、わき毛、眉毛などにも見られる場合があり、子供では頭髪から発見されることもあり、このような場合は、周囲の大人に寄生している場合があります。雌成虫は3日ごとに平均26の卵を産み、寿命は約1ヶ月ぐらいです。

参考・引用文献
社団法人 日本ペストコントロール協会
原色ペストコントロール図説第Ⅰ集

財団法人 日本環境衛生センター
通信教育 ペストコントロール技術者養成講座
単元Ⅱ-1 基礎有害生物学(1) 
単元Ⅱ-2 基礎有害生物学(2)

 

イタチ ・ ノミ ・ ダニ ・ シラミ ・ トコジラミ ・ アリ ・ ムカデ ・ チャタテムシ

トコジラミ

別名はナンキンムシといいます。トコジラミはカメムシ目小型で円形、無翅の昆虫で特異な臭いがあります。74種が知られていますが、大部分はコウモリ、鳥類や野性動物の吸血者で人から吸血するのは、温帯地方に広く分布するトコジラミです。成虫は赤褐色で体長は4~5mmで、吸血すると最初は赤味がかり、かゆくなります。雌成虫は、1回に10~50個の卵を壁の割目や隙間に産み、一生に200~500個の卵を産みます。卵は約1mmの長さがあります。昼間は家具やマットレスなどの隙間に潜み、夜間に活動し人の他、犬、猫、鼠、蝙蝠などから吸血します。ホテル、旅館、住居などで発生します。荷物や家具などとともに持ち込まれ、被害が出ます。

アリ

・イエヒメアリは体長2~3mmで赤黄色(あめ色)で腹部の後方が黒色です。床や壁や天井などに営巣し、巣をしばしば移動します。食品などに群がり不快害虫として問題となります。

ムカデ

夜行性で天井などから深夜ポタリと落下し、不用意に触れると被害を受けます。あやまって咬まれるとかなりの激痛と発赤、腫張がおきます。害を与えなければ人を刺すことはないと思います。雨が降ると近くで雨宿りをし、日照りが続くと日陰に涼みに来ます。人家が近くにあると床下などに逃げ込んでは、雨や日照りを避けています。アオズムカデ、トビズムカデについて説明します。

・アオズムカデは頭部と胴部背面が暗蒼緑色で、体長は約8mmです。

・トビズムカデは頭部と第一背板が赤褐色で、体長は約15mmです。

チャタテムシ

チャタテムシは体長1mm足らずの微小昆虫で、よくダニと誤認されます。淡黄褐色で偏平な体型で早く動きます。卵は1日1~2個程度をバラバラに産み、15~20日で成虫となり約3ヶ月の寿命です。屋内で家具、書籍、穀物、乾燥麺、チーズ、鰹節などに多発します。雑食性で多湿を好み、食品などに生えるカビ、酵母を好んで食べます。ヒラタチャタテ、コナナガシンクイ、コクヌストモドキ、タバコシバンムシ、ノコギリヒラタムシ、ハラジロカツオブシムシについて説明します。

・ヒラタチャタテは湿気た所に生えるカビを食べるので、湿気が多いと出てきます。押入れなどは常に乾燥させておくといいと思います。害はありませんが、多数発生すると不快な虫になります。

・コナナガシンクイは暗赤褐色で体長は約3mmです。1世代30~60日で、年2~3回発生します。穀物だけではなくコルク、木材、段ボールなども加害します。

・コクヌストモドキ(ヒラタコクヌストモドキ)は赤褐色で体長は4mm前後です。成長した幼虫は、約6mmで頭部と尾部が黄褐色で他は乳白色です。1世代は40~60日で、年3~4回発生します。コクヌストモドキとヒラタコクヌストモドキの形態は極めて類似していますが触覚の形態で区別できます。穀物、豆類、ぬか、ナッツ類、乾燥果実、チョコレート、ビスケットなど種々の加工食品を加害する代表的な食品害虫です。

・タバコシバンムシ(ジンサンシバンムシ)は1世代30~60日で、年2~3回発生します。タバコシバンムシとジンサンシバンムシの外見は互いに類似するが、ジンサンシバンムシは背面の条線が明瞭なので区別できます。粉類、乾燥野菜、種子類、乾燥麺、ビスケットなどを加害します。タバコシバンムシは畳も食害します。

・ノコギリヒラタムシ(ノコギリコクヌスト)は赤褐色で体長は2.5~3.5mmで、胸部側面に特徴のある鋸状の突起があります。1世代50~80日で、年2~3回発生します。ビスケット、チョコレート、乾燥果実、粉類、麺類などが加害されます。

・ハラジロカツオブシムシは体長8mm前後で黒褐色で、腹面には白色の毛が密生していて白く見えます。成熟した幼虫は約15mmの長さがあり、全体に長短の剛毛が多数生えています。1世代50~60日で、年約3回発生します。煮干、乾燥魚、鰹節、ベーコン、チーズ、毛皮などの動物質を加害します。類似した形態にフイリカツオブシムシなど8種類います。

ヘビ         方法 捕獲 忌避剤

毒蛇に咬まれたかどうかは、咬まれたときの傷口(歯形)で見分けることが出来ます。咬まれた位置より前に2つの毒牙の傷跡があれば毒蛇と見ていいと思います。ハブ、マムシ、ヤマカガシ、アオダイショウについて説明します。

・ハブの特徴は上顎の一番前に、左右1本ずつの毒牙を持っていることと、目と鼻孔との間に深いくぼみ(ピット器官)を持っています。ピット器官は熱線(赤外線)を感知する器官で、ほんのわずかな温度差でも反応し動物を感知することが出来ます。南西諸島に分布し、全長2mに達します。頭部は大きく長三角形です。夜間活動し、小型哺乳類、鳥類、その他の脊椎動物を食べます。また、冬眠はしないが、冬には活動力が低下します。

・マムシの特徴は上顎の一番前に、左右1本ずつの毒牙を持っていることと、目と鼻孔との間に深いくぼみ(ピット器官)を持っています。ピット器官は熱線(赤外線)を感知する器官で、ほんのわずかな温度差でも反応し動物を感知することが出来ます。体長は50~60cmで、ずんぐりした体型をしていて、背面には左右交互に並ぶ銭形斑紋があります。主に夜行性でカエル、トカゲ、小鳥、ネズミなどを食べます。

・ヤマカガシはデュベルノイ腺と頸腺の2種類の毒腺を持っています。デュベルノイ腺は上顎の一番奥に数本の長い牙に通じているので、前歯だけでちょっと咬まれた程度では、毒は入らない。深く奥歯で咬まれると、しばらく時間を経た後に中毒症状が現れます。毒は血液毒で抗凝血作用を持ち、出血が止まらず、臓器出血や腎機能障害で重症になります。

・アオダイショウは大型のヘビで、2mに達します。皮膚に臭腺が発達していて、あお臭い悪臭を放ちます。鶏舎に進入して鶏卵を食べます。

参考・引用文献
社団法人 日本ペストコントロール協会
原色ペストコントロール図説第Ⅰ集

財団法人 日本環境衛生センター
通信教育 ペストコントロール技術者養成講座
単元Ⅱ-1 基礎有害生物学(1) 
単元Ⅱ-2 基礎有害生物学(2)
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